森鴎外が愛した

山田温泉

山田温泉には古くより
多くの文人墨客が入湯に訪れています。
森鴎外もそのひとり。
鴎外生誕160年、没後100年が経ちました。
森鴎外の「みちの記」(明治23年8月)には
山田温泉での旅の様子が描かれており、
当時鴎外が実際に見たであろう美しい景観は、
100年以上経過した今でもその姿を残しています。
陸軍軍医だった鴎外は山田温泉の効能や沿革、
名産などを記した信濃國上高井郡山田温泉を
明治24年3月18日に発行しています。
その中で山田温泉の発見は
元暦元年(1184年)と記しています。
それが正しいとすれば山田温泉は
800年の歴史を刻んできたことになります。
そして元和5年(1619年)に
福島正則公により幕府の許可を得て
字湯平という所に浴堂を開くとあります。
その後、寛政2年(1790年)に
現在の地に移ったとあります。
当時の名流として小野湖山、中島撫山が
山田温泉で読んだ句が紹介されています。
また山田温泉周辺の絶景ポイントを記した
山田八景と題して
「八滝紅葉・鬼岩松聲・温泉朧夜・中倉晴雪・
医王(薬師如来)桜花。
浅道杜鵑・鎌田流蛍・釜山明月」と記されています。
そして食として、
蕎麦・兎・貉(たぬき)・鹿・熊・キジ・
山鳥・タケノコ・ワラビ・ゼンマイ・ウドを
説明をしています。昨今発見されたこの貴重な資料からは、
時代の変化の中でも変わらない自然の営みが山田温泉には残っています。
四季折々の山田温泉でお待ちしております。

内湯

泉質名:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
源泉温度:68.5℃
湯量:1分当たり332リットル
pH:6.9
効果効能:神経痛、筋肉痛、打ち身、慢性消化器病、冷え性、疲労回復
硫黄成分を含んだ温泉の為、硫黄泉ならではの美白効果を期待できます。塩化物泉の主成分は塩分の為、体の芯から温まる温泉。
肌のハリ効果も期待できる硫酸イオン、保湿効果のメタケイ酸、殺菌効果のメタホウ酸等、泉質のデパートなため、様々な効果効能があります。高温の温泉の送湯量を調整し適温にされながら掛け流しをしていますので純温泉にも適合しております。

黄泉がえりの湯

気温や季節によって異なる湯花が舞い散る泉質は、柔らかさを体感でき、ツルッとする肌触りの良泉です。森鴎外も好んで入ったと言われる山田温泉の泉質は格別な体験をもたらします。

滝の湯

松川館の玄関を出てすぐ左横の建物が「滝の湯」です。
分湯枡から直接配給される源泉掛け流しのこの温泉は、古くから地元の内湯として親しまれてきました。地熱力高い湯温は43度〜45度ですが、時折48度近い時もあります。細胞の芯まで温まるホットショットを体感でき、お風呂上がりはしばらく汗が引きません。

専用鍵

滝の湯に入るには、この専用の鍵が必要です。
旅館にご宿泊のお客様はフロントで鍵を受け取ってください。
今までに体験した事のない、源泉をお愉しみくださいませ。

極無の湯

2020年に新設し、2021年に新たに源泉管を引き込んだ貸切専用の露天風呂です。極無(ごくむ)と言う名にふさわしい静寂の中に川のせせらぎが聞こえてきます。心の底からホッとできるよう設計しました。

貸切専用露天風呂

周囲に元々あった「かえで」を活かして作りました。春から夏はグリーンのコントラスト、秋から冬は黄色・赤色・茶色へと、四季折々、様々な色のグラデーションをお愉しみ頂けます。

大湯

「大湯」は山田温泉の中心の「温泉広場」にあります。総木造りで歴史を感じさせる共同浴場です。湯舟は、加水の量により、「あつ湯」と「ぬる湯」があり、熱い湯が好きかどうかにより選べるようになっているのが嬉しいです。公園には無料の足湯もあり、こちらは加水していないので熱めです。

熱湯」「ぬる湯」があります。熱湯は43度程度に保たれており、熱さゆえに入ると「ピリピリ」とする感覚を覚えますが、一度入ってしまうと虜になります。ほんのりとゆで卵のような香りが温泉感をさらに醸し出します。